行動経済学から考える!幸せをお金で買う最も確実な方法


よくお金で幸せは買えないと言います。最低限の幸せはお金がないと買えないともいいます。宝くじやギャンブルに興味を持ったことはなかったでしょうか?
どんなきれいな言葉で飾っても、やはり生活がある一定の水準に達していなければ幸福に浸る余裕はないかもしれません。では、あなたにとって幸せとは何なのでしょう?どんな時に幸せを感じるのでしょうか?
・旅行に行ったとき
・美味しいものを食べたとき
・仕事が成功したとき
・最新のi-phoneを買ったとき
・家族の笑顔
といった答えが出るかもしれません。
どんな時に幸せを感じるかは人それぞれかもしれませんが、やはりお金との関係は切っても切れないようです。
どうせ、お金を使うのであれば、コスパが良い買い物がいいですよね?今日はコスパ最強の幸せをお金で買う方法をご紹介していきます。
年収と幸福度の関係
まずは、収入と幸福についてみていきたいと思います。ノーべ賞受賞者のダニエル・カーネマン(アメリカ)の研究によると、年収と幸福度の関係は以下のようになっているようです。
・およそ年収800~900万円を超えたあたりから幸福感は上昇しにくい
・アメリカの研究であるが、平均年収を考えると⽇本とほぼ同程度と解釈できる
そしてもう一つのキーワードは年収400万円。
図の通り、幸福度は400万円を超えたあたりから上昇しにくくなっていきます。つまり、このラインを超えた場合、年収アップだけを考えて生活をしていると幸福度との費用対効果がどんどん悪くなっていき年収800万円でほぼ頭打ちになってしまいます。
なぜお金で買えるものは満足度が低いのか?
実はお金で買えるものは満足度がそれほど高くないのです。なぜなら、モノやサービスが増えるほど、そこから得られるメリットが下がるからです。
限界効用逓減の法則
例えば、お好きな方が多いビール。最初の一杯はとてもおいしい!二杯目はまあまあ、おいしい!でもそれ以降はおかわりを重ねるごとに感動も薄れていきます。
少しずつ満足度が下がっているのです。ビールの品質が変わったわけではありません。これを限界効用逓減の法則と言います。消費量が増えるにつれ人間が追加的に得られる満足度は少しづつ減少していく傾向があるという経済用語になります。
確かにどれだけ美味しいものでも、良いサービスでも、それに慣れてしまったり満足度は下がってしまいますね…
相対価値
次に相対価値について説明したいと思います。お金から得られる満足度には、他との関係において価値が決まりやすいという傾向があります。
例えば、ジャケットをクリーニングに出すとします。片方は某大型ショップで購入した2,980円のジャケット。もう片方はセレクトショップで購入した74,000円のジャケット。
クリーニング代はジャケットのお値段に関わらず1,000円!2,980円のジャケットを出す時には、なんだかもったいないと感じませんか?
クリーニング店のサービスは高いジャケットでも同じなのに2,980円のジャケットのクリーニングはなぜか満足度が低い…お金の価値は相対的になりやすいのです。
こららのことからお金で買える物の価値、満足度は移ろいやすく、時に損した気分にさえなってしまうのです。
コスパ最強の買い物
幸せをお金で方法なんてあるのでしょうか?コスパ最強の買い物を3つにまとめてみました。
①経験
お金は物よりも旅行、スポーツ、ライブ、習い事などの経験できることに費やす方のが良いようです。
なぜなら、物を買った満足感は時間とともに減っていきます。
例えば、新型のi-phoneを買ったときはかなり嬉しいですが、数カ月後には普通になってしまいます。そして、同じものが安くなったり、新しい製品がでると比較して後悔してしまいます。
でも体験は比べにくい。会社の同僚の海外旅行の経験と自分の旅行の経験とその満足度は本人によるところが大きくて比較が難しいのです。
そして、経験は後から思い出しても満足感は高まります。
②時間
約6000人を対象とした7つの研究結果を横断的に分析した研究では週末ごとに各被験者に40ドルを提供し、
・第一週目の週末は「時間をお金で買う」
・第二週目の週末には「物をお金で買う」
ということを行いました。
その結果、モノを購入するよりも「時間をお金で買う」ほうが高い幸福感を示したそうです。米ハーバード大学の研究でも、収入に関係なく類似した結果が認められたそうです。
まず、お金には上限がありません。ですのでいくら稼いでももっと欲しくなり、満足することができず、結果として幸福ではない状態になってしまうと言えます。
そして、もう一つは時間は平等で有限であるということです。時間の使い方を工夫していくことで、より自分の人生に対して前向きになり充実した日々を送ることができるのではないでしょうか?
③人間関係
幸福度についてハーバード大学で75年間、724人もの男性を追跡調査するという研究がありました。
そして最も幸福度が高かった人は「人間関係を大切にし続けていた人」だったそうです。大切なのは、どのような企業で働いていたとか、どのような役職についていたとかではないそうです。
そして、友人が何人いるだとか、交際相手がいるだとかそういうことでもなく、人間関係の質が最も大切です。

年収400万円のラインを超えると幸福度に対する費用対効果が悪くなり、年収800万円で頭打ちとなる
・お金で買えるものは満足度が低い
限界効用逓減の法則と相対価値
・コスパ最強の買い物
経験・時間・人間関係
終わりに
まずは時間をお金で買って、自由な時間を作りましょう。そして、自分が一緒にいたいと思う人たちと何度も語りたくなるような体験をしていきます。さらに人との繋がりを考えながら、自分の成長につながることにお金を使っていきましょう。そうすることで、人生の満足度は向上していくはずです。
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