本当に勉強後に寝ると記憶が定着するのだろうか?

HEALTH

ひと昔前は睡眠時間を削って努力すればするほど評価される雰囲気があったと思います。最近はテストや受験勉強、そして仕事でも睡眠時間を削ることは集中力や記憶力が低下してマイナスなイメージを伴っています。皆さんも勉強したあとにすぐ眠れば記憶に定着しやすいと聞いたことがあるかもしれません。

実際、睡眠と記憶の定着率の関係はどのようになっているのでしょうか?今日は睡眠と記憶の関係についてシェアしていきたいと思います。

睡眠の効果

記憶と睡眠における研究は様々なグループや機関が独自の研究を行っており、完全に統合されていないようなのですが、確かなことは学習後に睡眠を取ると記憶の定着が進むということです。

そして複数の研究者からの報告をまとめると、以下の内容になるとのことです。

①レム睡眠中にエピソード記憶が固定
②入眠後の最初の90分で訪れる深いノンレム睡眠が嫌な記憶(嫌な感覚)を消去
③入眠初期や明け方の浅いノンレム睡眠では手続き記憶が固定

エピソード記憶:個人的な経験や出来事
手続き記憶:身体で覚えるような自転車の乗り方、楽器の演奏方法など

少なくともエピソード記憶と手続き記憶は睡眠によってより記憶が強固なものになるということがわかっているようですね。

レム睡眠とノンレム睡眠

少し説明を加えますが、睡眠には周期があり、レム睡眠とノンレム睡眠にわけられています。レム睡眠とは脳は起きているのに体が眠っている状態で、ノンレム睡眠は脳も体も眠っている状態となります。

参考:スタンフォード式最高の睡眠(一部改変)

そしてこの睡眠サイクルを繰り返していくわけですが、最初の90分のノンレム睡眠をできるだけ深い睡眠にしてあげることで、成長ホルモンがしっかりと分泌し、また自律神経も整いやすくなるようです。

記憶定着率を2倍にする方法

インターリービング睡眠という方法も非常に学習効果を高めてくれるそうです。これはフランスのリヨン大学の2014年の研究ですが、学習の合間に睡眠を挟んだほうが記憶の定着が2倍ほど違うそうです。

研究内容ですが、40名の参加者を20名ずつの2グループに分け外国語の単語を覚えさせました。片方のグループは同日の朝と夕方に勉強し、もう片方のグループは夕方に勉強後、睡眠を取り翌朝に勉強をしました。その記憶の定着率を1週間後と6ヶ月後に評価した結果、間に睡眠を挟んだグループは半分の学習量でより良い長期記憶を得ているということです。

その他にも睡眠中の学習、所謂「睡眠学習」の効果については現在までのところエビデンスはないそうなので、しっかりと熟睡することを心がけたほうが良いようです。

まとめ

睡眠の効果
学習後に睡眠を取ると記憶の定着が進むというエビデンスは多い

記憶定着率を2倍にする方法
学習の合間に睡眠を挟んだほうが記憶の定着が2倍も変わる可能性がある

参考文献

Weizmann Institute of Science|Dependence on REM sleep of overnight improvement of a perceptual skill


Université de Lyon|Relearn Faster and Retain Longer: Along With Practice, Sleep Makes Perfect

TAKAFUMI

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10年間の東南アジアでの生活後、現在は東京で作業療法士を目指して奮闘中。前職は医薬翻訳。(全米YogaアライアンスRYT200修了)

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